自然な会話

日本語のレッスンでは、特に話題をいくつか準備します。

旬な話題であり、その人のレベルで対応できる内容であり・・と
いろいろな条件で考えていくと、なかなかその選択は難しいのですが

第一の狙いはその人が興味を持って聞いてくれること
理解できて、面白いと思ってもらえたり、
集中して聞く練習にも。
語学のレッスンで先生の話題が理解できたら
私なら絶対に嬉しい。

第二の狙いは、そこからその人が話したい話題に
つながってほしいこと。
自然に話したい話題が思い浮かんでくる状態を
作り出せれば最高です。

そこまでいったらあとは、質問で会話の練習に
入って行きます。

質問は自然な流れは失わないように
ただ意図的にするものも多いです。
その人の言語能力の限界のぎりぎりのところを
突く質問を「突き上げ」と言います。
頭の中に言いたいことはあるけれども
それが言葉にできない状態を生み出す
質問です。そこまで自然にできると最高。

最高の動機付けで新しい文法などを覚えてもらえる
わけですから。

ただこういうコミュニケーションは外国人の元からある
言語スキルがあるからこそ、成り立つレッスンで、
レッスンだから特別な流れだというのでは
ないのだと思います。

日本人同士で日本語で話していて、こういう交流ができる人は
何語を勉強しても、コミュニケーションでそんなに苦労することは
ないのでは?

日本人同士で日本語で話しているときに、
人の話が終わったら、自分の話をしたい・・という順番待ちの
コミュニケーションに慣れ親しんでいる人は
仮に何語を習得したとしても、異文化交流で
意外と苦労されると思います。

日本人の思う自然な会話というのは
もしかしたら世界で特異なものかもしれない、いや
もう特異なものだという自覚があったほうが
英語でのコミュニケーションはきっと取り組みやすいのかもしれません。

日本人の会話は日本の文化として自覚しつつ
外国人と何語かで話すときにはモードチェンジができると
きっと楽になるでしょうね。

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