聴解とジグソーパズル

語学を教えていると学びのスタイルは本当に人それぞれで
その人に合った方法を探るのが楽しみでもあるんですが
大きく分けるとビジュアル系とサウンド系になるでしょうか。

特に初級レベルでこの差がはっきりしますが
ビジュアル系は書いてあるものによるインプットや
自分が書くことによって安心して学べるタイプ。
容姿のことではありません。

サウンド系は音によるインプットに
最も興味を示し視覚による情報はあまり
記憶に働きかけないタイプ。

ビジュアル系の人は自分の聴解力に自信がなく
苦手意識を持っているため発話はできても
会話を楽しむところまで行きません。

日本語教育畑でも文法力、読解力、語彙力のつけ方はいろいろあっても
聴解力のつけ方というのはまだまだ教材も方法も確立していない
と思います。

「何でもいいからとにかく多聴」という
アドバイスから卒業したく、現在1人のケースを実験的に
研究中。

ちなみに私はどちらかというとサウンド系で
音による記憶のほうが強く残ります。
新しい語学を始める時はなるべく文字は見ず
「何でもいいからとにかく多聴」を実践します。
コミュニケーションで一番大切なのは
相手の発話の理解。理解できればイエス、ノーの
意思表示、表情による感情表現でサバイバルでも
なんとかコミュニケーションは成立します。

でも、新しい外国語を始めたばかりで何にもわからなくても
それを聴き続けるのはつまらないかもしれません。
(私は結構平気なんですが・・・。)

具体的な方法はまた後日。
自称ビジュアル系で聴解に苦手意識を持つ生徒さんに
視覚聴覚バランスよく初級から中級へいけるように
ちょっとしたことですが、新しい取り組みをしています。
実際結果も出てきました。

聴解力の構築はジグソーパズルに似ているような気がします。
始めたばかりのころが最も苦しく、
レベルが上がれば上がるほど、わからないピースが
どこなのか何なのかもピンポイントでわかってくる。

ビジュアルとサウンドにあまりギャップのない
初級の頃にこの苦手意識を克服しておいたほうが
あとが楽でしょうね。何事もスタートダッシュが
大切ですね。

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