ドイツ人の日本語の音

最近、超上級レベルの生徒さんからのリクエストで
久しぶりに発音指導をする機会にめぐまれています。

今まで本当に色々な国からの
生徒さんと出会ってきましたが
生徒さんの母国語によって本当に音の違いがあり
日本語のどの部分が難しいのかも様々です。

日本語に無い英語のth, r, v, w, などが私たち日本人にとって
難しいように、彼らにとっても日本語の音の難しい点があります。

母語にその違いがないと聴き取れないし、発音もできないという
パターンが一番多いでしょうか。ドイツ人だとサシスセソとザジズゼゾの
違いが難しく、フランス人だとハヒフヘホとアイウエオの違い
広東語圏の人だとナニヌネノとラリルレロ等々。

細かいことはさておき、最近、自分の日本語のイントネーションを再発見する
面白いことがありました。私も一応こういう仕事をしていますし、関西出身ですが
人生の大半を関東で過ごしているので標準語のアクセントには
自信もありましたし、自分の日本語の発音には大きな問題は
ないだろうと思っていたのです。

ところが、ある生徒さんとイントネーションを徹底的に訓練しているときに
自分の中に理論的にはあり得ないイントネーションがものすごく
自然に入り込んでいることに気付いたのです。

具体的にはこのパターンでした。

会ったあとで
会うまえに

頭高型で二拍目から下がるのが正しい日本語のイントネーションだと思いますが
あとで、まえに、、、で、もう一度高く上がるイントネーションが自分のなかで
ものすごく自然に感じてしまったのです。

大阪弁の影響も考えましたが、それは全然違うのであり得ません。
どうしてこんなに自然に感じてしまうのか、原因をいろいろ考えましたが
この10年程最もコミュニケーションを取っている人の影響が大きいだろうと
仮説を立て、そう考えると原因はドイツ人だという結論に至りました。

そして、ドイツ人の生徒さんにこの文を読んでもらったら、、、
やっぱりそうでした!

元々言葉への順応性は高いほうではありますが、それにしても
無意識レベルで自然だと感じてしまう程、ドイツ人の日本語に慣れているとは
驚きでした。

そのドイツ人生徒さんに「このイントネーション、すごく自然に感じちゃったんですよね。」と言ったら、「私も。」ですって。ジャーマンジョークです。




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