多すぎる日本語の語彙

日本語と似ている母語話者以外の方には
最初にお話しすることがいくつかあります。

一つは、
日本語そのものに慣れるまで1年はかかると
思っていて下さい。1年は全く上達を感じないと
思えるぐらいかもしれないと。
理由はあまりにも違う言語だから。
今まであなたが習得して来た言語のようには
きっと習得できないと。

もう一つは、語彙の多さに
やる気を失わないようしっかりと心の準備を
しておいてください(笑)ということ。
理由はスピーチレベルと詳細文化。

スピーチレベルはいわゆる敬語とですます調とタメ口の使い分け。
詳細文化とは細かな違いにこだわる国民性。

例えば、全くの初心者の方にはよく使う挨拶やフレーズなどから
入るのですが、その一つとして
「わかりました」と「かしこまりました」をまずご紹介します。
「わかりました」は能動的に使うため。
「かしこまりました」は日常生活で接客日本語を聞いて理解できるため。

でもお仕事されている方なら、すぐに
「承知致しました」「了解です」を耳にするでしょうし
日本人のお友達ができれば、
「わかった」になるでしょうか。

私が日本語を習う立場なら、この時点で
「私にはこの言語無理。。」と
思ってしまいそうです(笑)

I とyouが単純に「私」と「あなた」で終わらないため
それが語彙の細かさを更に複雑にしている場合もあります。
相手の性別、年齢、立場などによってそれはそれは
細やかに私たち日本人はyouという言葉を使い分けています。


わかりやすいのは社長、部長、お客さま。などでしょうか。
知らない人に話しかけるのが一番難しいでしょうか。
奥さん、おじさん、お姉さん、お兄さん。
小さいお子さんに、わたし、ぼくをyouとして使う場合さえありますから
これは外国語としてみた場合、本当に難しいだろうと思います。

先日、知り合いの80代女性が年配の顔見知りの男性(60代ぐらい)に
youとして「おばさん」と言う言葉を使われていました。
その場に居合わせていた私もこの「おばさん」にはちょっと??とは
思ったのですが、後日、そのご婦人が(これはsheですね(笑))
不愉快だったと私におっしゃっていたのがとても印象的でした。

日本語にyouという言葉さえあれば、起こりえなかったことだなと
思ったわけです。

それでなくても多すぎる日本語の語彙。
なのでこれ以上、安易にカタカナ英語など増やさないのが身のためだと
思います。特にRの音を含んだカタカナ英語。

最近、気になるのはルーティンと言う言葉。
「お決まりのルーティン」と、あるアナウンサーが
言っているのを聞いてがっくりしてしまいました。
日本語が更に細かくなってしまいましたね、、、。







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