壊れかけの日本語脳

日独交換レッスンをしているドイツ人のドイツ語教師に面白い
話を聞きました。


最近、彼女の娘さんは彼女がドイツ語で話しかけても
日本語で答えるようになってきていたのだとか。

娘さんをつれて夏休みにドイツに帰国中、
はじめの数週間は日本にいるときと同じ状態。
ドイツ語で話しかけられてもドイツ語はすっと
出てこない娘さん。

でも数週間で事態は逆転。

ドイツ語があっという間に流暢になり
日本のおじいちゃんとおばあちゃんとskypeしたとき
今度はウっとつまって日本語が出てこない。

子供の脳は早く自然に言葉を覚えますが
完全に忘れるのも早いようです。

私は子供の頃から英語に囲まれていた訳ではないので
もちろん日本語脳を持っていますが、
もう20年以上日本人よりも外国から来た人と
話す時間のほうが長い人生を送って来ると
最近、日本人の日本語がわからない?という
現象が始まりました。

(何か違うものが始まったのではないと願いたいですが(笑))

例えば、この前、あるミュージシャンとの対談番組を見ていた時のこと
話題はその人の子供さんについてでした。

聞き手はその流れで「今、おいくつですか?」と質問。

その時に私の理解は主語をyouに変換してしまい
なんで急にこの人の年齢を聞くの??と一瞬混乱。

あなたは、彼女は、私たちは、、、と
主語をあまり省略しない日本語に慣れすぎていて
どうも普通の日本人の日本語が難しくなって来たようです。

これはこまった!商売上がったりやん。。。
と思う反面、
より生徒さんの気持ちがわかるようになったと
喜ぶべきことかもと思ったり。

壊れかけの日本語脳。
言語の臨界期説を打ち破る意味で壊れてくれてるといいのですが。






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